正直な話、私はよく映画を観る人間ではないです。
気になった作品を適当に選んで、観るスタンスで、今の流行りについていけないやつ。
動画配信サービスを使い始めたら、なんだか廃人になりそうで手をつけないようにしている。
月額料金の金額はすごくいい__でも、毎月みるとは限らない自分。
Ne○flixは面白そうなタイトルがいっぱいで、魅力的すぎるが故におっかない。
だからっていうこともあって、自制が効くレンタルショップでいつもDVDを借りています。
基本的に新作は借りません。
なんでかっていうと、貸出日数が少ないのと、新作なだけに料金が高いから。
自分のペースとタイミングで観たいのもあって二週間借りられる旧作と、話題作をよく借りる。
この間は『カイジ』と『KILL BILL』借りて観てた。
感想はまた別の記事にしておこうと思います。
そんな感じで、今回は個人的に面白かった映画を紹介。
『フィッシュマンの涙』
原題:COLLECTIVE INVITATION
監督:クォン・オグァン
公開:2015(韓国)
序盤のあらすじ
社会の真実を追求し、正義の放送記者になることが夢を持つ男性、サンウォン。
彼はテレビ局へ面接し、報道部の部長からカメラを手渡される。
面白いネタがあるから覆面取材で撮ってこい。面白かったら雇ってやるっていう話で、それがことの始まりになる。
イ・グァンスが演じる青年パク・グは、製薬会社の新薬開発、謝礼金30万ウォンの臨床実験に参加。
しかし、その薬の副作用によって、魚人間へと変貌を遂げることになってしまった。
ネタ元である、ジンは一人暮らしをしており
「恋人が魚人間になった」という書き込みでネットで叩かれまくりの女性。
恋人、と言っても、一晩だけの関係。
その後、製薬会社にお金と引き換えに彼を売ったとしれっと言い、その証拠を見せると、
サンウォンとともに出前のフリをして製薬会社に忍び込む。
そこで製薬会社の裏をビデオに収めたサンウォンは映像をネットに流し、世間の注目を獲得することとなる。
多くの反響を呼び、そして魚人間はどうなるのか。
と、序盤はこんな感じで話が展開されていきます。
中盤からの展開がなかなか面白いので、割愛。
個人的な感想
この映画は、魚人間が社会に突如現れ、スターになり、人間に翻弄されていく様を描いたもの。
ということではなくて、もっと突っ込んだ奥の方に意味を感じる作品だなあと思う。
韓国の若者たちの雇用問題をはじめ、自国社会の腐敗に対する問題提起を含んでいる作品だなっていうことを感じて欲しい。
韓国は日本よりも学歴社会が厳しく、地方から出てきた若者は都会でコネもなくあぶれ、満足に生きていけない。
失業問題など、労働者を取り巻くブラックな環境は、今の日本とさほど変わらない。これを対岸の火事だと思っていられない。
魚人間の表現がCGじゃなく、被り物っていうところもいい。
でもなんかその顔は、終始物悲しそうな雰囲気を纏っていて、魚人間の造形に気持ち悪さを感じながらも、悲しい気持ちになってくる。
それはなんとなく、自分と重ねてしまうからかもしれない。
特別何かが光っているわけでもなく、平凡な自分。
社会と関わりを持って生きたいけれど、自分が思っていたほど世の中は甘くなくて、見えないところに張り巡らされた根っこは深くて__。
世の中の本当の姿を、ふと垣間見れば、苛立ちと不安が波のように押し寄せてくる。
だけど、そんな腐りきった世の中でも、自分は腐っちゃいけない。
今ある規範や、常識に囚われる必要性もない。
自分が、自分らしくいられる道を見つけることが大切であると、監督の温かいメッセージを最後に感じる社会派青春コメディ(?)映画だと、私は思うのです。
政治的な話は難しいし、みんな敬遠しがちだけど、若い世代が目を逸らさず真っ向から向き合わないと、きっと何も変わらない。
私も政治の話はあまりしたくないし、正直、詳しくないし、支持政党を持っているわけでもないです。
選挙を考えることは、未来を考えることと一緒と、昔聞いたことがあるけど、それは本当のことだと思います。
どういう未来にしたいのか、どういう日本にしたいのか。
自分の思っている意見と近い候補者や、政党を調べる、一票を投じる。
選挙の時期になると決まって若者から聞こえてくる、
「わからないから選挙に行かない」「自分が行ったところで何も変わらない」
その考え方は、もったいないし、かわいそうだな、と私は思います。
選挙権は、日本が長い歴史の中で勝ち取った、国民一人一人が持つ、大事な権利であることを忘れないで欲しい。
選挙についてわかりやすく解説してくれている動画があるのでオススメします。
これを見るだけで、だいぶ理解できますよ。
オリエンタルラジオの中田さんのチャンネルです。
中田さんのチャンネルは本当に面白いし、勉強になるのでオススメです!
なんだかお堅い話になってしまいました。
たまにはいいんじゃないでしょうか、わからないけど。
どちらかというと、真面目な話をしている方が楽なんですよね。
そーんな感じです